童話



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愛と平和を強調する童話

  刺激が強く、ショッキングな本や映画・ドラマの多い現代においては、このファンタジー童話は、もしかしたら退屈かもしれません。何でも暴力で問題解決しようとする姿が格好良く目に映ったりします。そんな社会に慣れてしまっている人々も多いことでしょう。正義感に動かされて悪の滅びを願うゆえに、それらの娯楽を求めているのかもしれません。

ところが「童話の心」で溶け込む自然界には、むやみに殺戮を行なう存在者はいません。海も山も緑のじゅうたんも色とりどりの花々も動物も鳥も、与えられた命の限りを尽くして生きています。命の保持のために、時として必要不可欠な食物連鎖ゆえの殺戮が動物達にはあります。しかし、貪欲や利己心からではないことを私達はよく知っています。  

闘いはどこから発せられるのでしょう。満たされない「心」からではないでしょうか。「心」を「童話の世界」で満たしましょう。心を癒す童話、温める童話で満たした時、そこに愛と平和が生まれ自然界と調和するのではないでしょうか。山や森の木一本一本、草花の一つ一つは、人間の失敗によって傷つけられても壊されても、悪で報いようとはせず、人間を信じ愛し続けます。

その愛される人間の一人として・・・復讐や憎しみ、悪意ある汚れを知らない自然界に魅せられます。森羅万象の願いは、人々が自分たちを通して慰めを得、穏やかに暮らして互いへの優しさに溢れる平和な人となること、・・・そのように感じさせます。

 「心に童話を!」は、バイオレンスや吐き気を催すような資質から遠く離れています。それらには、一切触れず・・・まるで存在しないかのように・・・ただただ平和と愛と優しさのみを提供する童話になっています。醜い行動や資質は、あちらこちらでたくさん見聞きするので、もう充分ではないでしょうか。

これらのファンタジー童話は、悪事や復讐や刺激が教訓になるとは思えないことから、常に心を明るく穏やかさに向けるためだけに書き綴られました。まさに「穏やかな心のための童話」を目指しています。

真の平和と調和した生き方や気持ちを持ちたいという読者様のための童話です。ついでながら、物語や童話をはじめ、映画・ドラマ・書物・音楽も優しく平和的で明るさを提供するものを選ぶなら、心の「とげ」が溶解し、より一層精神は高揚し平安と豊かな心を保てるかもしれませんね。



大人と子供の童話

 覚えていますか?幼かったころの自分の心。本来、子供は無心ですから『おとぎの国』にいたはずですね。でも、親や周囲から、種々雑多な情報が心と考えに入力され刷り込まれてくると・・・悲哀感を体験したり、偏見を持ったりして無心と楽観が消えていきますね。人種や民族の差別や戦争の恐怖などさえ、幼い子供にはそもそも存在しなかったに違いありません。


 幼い子供にとって親の反応が全てですから、親の感情をそのまま自分の感情と勘違いして記憶してしまうようです。今や大手術を受けるという時の幼子の姿勢を観察しても分りますね。親が不安を与えなければ、怖れも不安もなく無心です。

 成長してから、辛い記憶だけを覚えている人と楽しい記憶だけを残す人の違い?。本人の性格もありますが、親自身の感情が幼子に投影されたものであることが少なくないでしょう。大人のあなたの幼少時の記憶が辛いなら、それは母親が辛い気持ちになり表現していたに違いありません。親自身が幸せではなかったのかもしれません。

大人となった今なら、むしろそんな親へ同情できることでしょう。しかし、楽しいにせよ、悲愴にせよ、幼い子供にとっては、ほぼ家族だけが全世界ですから、特に母親の感情そのままを子供は自らの脳へと埋め込んでいきます。
 実際に、戦時下や飢饉、災害であえぐ外国においてなどは、人間にとって考えられないほどの悪条件のもとでも、子供たちは、にこにことして『幸せだ』と言明することが多いのです。


 ここで述べている子供時代とは、家庭の影響で煩雑な感情の入り混じる以前の「純粋な心」「無心」を語っています。できれば、楽しかったことだけを思い出しましょう。
とんぼや蝶々を追いかけたり、泥んこになって夢中で過ごした時間、遊びに一心になり夜が更けることさえ忘れる夏休み。鬼ごっこ、かけっこ、ボール遊び、かくれんぼなどなど。


 その姿は、まさに地球の自然に完全に調和していませんでしたか。騒ぎ声さえも平和の象徴です。子供の遊ぶ声も聞こえなくなった世界など想像さえしたくないですね。

子供時代は、自ら考え出す批判や偏見がなく「素直」と「純真」の時期でした。だからこそ『おとぎの国・童話の世界』に住めたのでしょう。

 でも、大人になっていくにつれ・・・いつの間にか、余分な情報や経験ゆえに、まるで「錆(さび)」のようなものがくっついてきてしまいました。その結果、光っていた無心で純粋で素直な心が見えなくなっているのかもしれません。
一緒に「童話の心」を抱いて「心の錆」を削り取りませんか。清く優しく純粋な情報を取り込んで、錆を落としませんか。そして、子供時代の無心な心に返り、世界をもう一度見直しませんか。素晴らしい自然が人々へ向けて、愛のエールを送っているかに気が付くことでしょう。そうすると自分を正しい意味で愛し大事にできるでしょう。

 この「心の童話」は、そのお手伝いをしたいのです・・・と、豪語はできません。なぜなら、このファンタジー童話をどのように受け止めて解釈するかは、結局は読者様次第だからです。
沢山の言葉で説明してある書物とは違い、短い童話には読むご本人の心の幅と深さが関係してしまいます。特に、ポピーの童話はフィーリングだけで綴られていますし、なにより文才がいまいちですから・・・恥ずかしながら理屈も論理もありません。

それでも大人に読んでいただきたい童話です。では、子供時代のような「無の心」で自然界からのメッセージを受け取ってくださいね。

童話の心が感じる四季の恩恵

【春】Spring

 春は大地をおおう全ての緑の生命の復活・・・そんな季節ですね。春の鼓動は誰をもわくわくさせます。冷たい風を去らせて、ふんわり優しく穏やかに変化してくる空気に誘われて、地面から芽を出す小さな生命。未来はその小さな芽と土の下の種に秘められていますね。なんとミステリアスで素敵なのでしょう。

太陽の暖かな陽射しの子守唄にあやされて、どんどん成長を始めます。木々の枝先からの芽吹きは大勢ですから、やや騒々しいほどに賑やかです。こんな春が好きです。春の息吹を耳で目で肌で感じて嬉しくなり感謝に満ちます。

春は、植物たちの賑やかな歓喜の発信が明るく美しく・・・庭や公園や街でさえ感じ取れます。生命の神秘のベールを脱いで「見て!見て!」と、人々へ向けて発信し「今の命を共に歓びましょう!」と歌いだす。小鳥は、それに合わせてメロディを奏でて、春をより麗しく飾って人々へ提供します。
この春の草花や小鳥や木々のメッセージを書かずにいられるでしょうか。 こんな春は、童話を書き綴りたくなるすばらしい動機になっていきます。

【夏】Summer

 初夏のもったいぶった雰囲気がいいですね。百花繚乱の季節に終止符かと思わせながら、実は次々と花開く季節。太陽も幾分強気になりつつある時期ですね。暑さには「待って」をかけたくなるのですが・・・自然界では幾つもの宴が繰り広げられています。

植物も空も風も昆虫もあわただしく生きている様子が感じ取れます。「何の宴か?」と問うと「種子を結んだ花や木達を祝う」とか。次世代へのバトンタッチということなのでしょう。代から代への生命の永遠性を彼らと彼女達から教えられます。それで、童話を書くように促されます。

でも、夏真っ盛りは、私はお休みです。童話も物語も執筆活動は冬眠ならぬ夏眠に入ります。気ままな風と遊び、波と戯れ、草と昼寝して過ごします。囁かれるメッセージを聞きながら猛暑の夏の過ぎ行くのをひたすら待ちます。
晩夏、そっと秋が抜き足差し足でそばへ近づいて来た頃に、記憶を辿って夏の童話を綴っています。

【秋】Fall

 蜂蜜色の空気が周囲をおおう優しい秋。人々も含め、大自然を物思いに耽らせる季節ですね。歓喜溢れる収穫を、人や動物へ与える豊かな秋。その寛大そうな特性が好きです。

海も一息してプライベートタイムを取り戻し、山は・・・彩るカーニバルを開始する。夏の残した傷を修復する爽やかなローションのような秋風。植物たちも「ほっ!」と息抜きを始めますが、内側ではコツコツと翌年の準備ですね。

静けさゆえに一握りの寂しさが隙間風のように忍び込むことはあっても、忙しさのお蔭で気がまぎれるようです。種を自ら撒いたり、人々の手によって種を撒いてもらえる草花・・・どちらも人間が大好きですから、翌春に立派な芽が出ることを願っているようです。

この季節になると、森や林は樹木の会議の連続のようです。なぜか「確保する地面と空間の問題が生じる」とか。でも、決して論争は生じません。踏み込んでくる人や動物をも拒みません。どんなに奥深い森でも本当は怖くはなさそうです。しかし、大自然を人間が軽んじてはいけないですね。
Poppyの童話は特に秋が書きやすいのですが・・・感性次第なので生まれるか否かはどの季節も分りません。でも、どの季節も童話作りのフィーリングに大いに役立っています。

【冬】Winter

 植物も人間をも、それまで緩んでいたネジを引き締めてくれるような寒い冬。冷たい北風の中だからこそ、冬の小春日和の暖かな陽射しの優しいこと。

猫たちは昼寝先を探し出し、南天や山茶花のような冬の花は心なごませる。でも、ちょっぴり意地悪に見える「木枯らしが辛くない?」と尋ねると、山茶花も南天もクリスマスローズもパンジーも「いいえ」と首を振る。
あくまでも雪や風にも感謝し続ける。決して巡り来る天気を恨まず、動機も悪く受け取らない。実際、雪は「だから、葉や花を傷めないように静かに落ちてあげているだろう?」と、悟りきった表情で答える。

厳しい天候だからこそ、協力し合う自然の調和の美。小窓たたく風と雪を横目に、私は暖かい部屋から裸の梢を震わせるケヤキやライラックやムクゲの樹に微笑んでエールを送りますが、その必要もなさそうな元気な冬の日々。
では、静かに童話や物語を書こうかしら!となり、机に向かう。冬は、こうして童話の執筆を励まされるのです。  

 このように季節ごとの変化に感動と感謝をしながらの執筆は、趣があり楽しんでおります。(by Poppy)

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